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2022年11月27日日曜日

一日一曲「ありあまる富 / 椎名林檎」

椎名林檎さんは

コピーの仕方がとても上手いと思っていて、

語弊があるかも知れないけど

オリジナルのメロディや

旋律というか

核なるものが

無くても

ここまで

編集技術とビジュアルで

持っていけるんだと

感嘆してしまいます。

なにかこう開き直りというか

それしか出来ないという

覚悟みたいな物も感じます。

こう墨汁を磨って磨って

筆で字を書くのではなく

細部まで細かく

絵を描いて

色を塗って

オリジナルなものにしてしまう感じ。

僕はどっちかというと

墨汁タイプで

逆にディテールにはあまり拘らない方です。

そんな中でもこの

ありあまる富は




彼女の墨汁な感じを受けてしまいます。

ここのギターはあそこだな

ここのメロディはあれだな、

ここの詩の感じもあれだなと

思うのですが

トータルで落ち着いた

本音みたいなものを感じます。

怒られるのが怖いので

失礼のないようにクドクドと

書きましたが

ミュージシャンには

墨汁タイプとキャンパスタイプというのが

あると言いたくて

彼女はキャンパスタイプの天才なんじゃないかなと。

2年前のコロナ禍による

公演でバッシングを受けたのは

激しく同情したけれど

最近大人し目なので

どう復活するのでしょうか??

椎名林檎さんのありあまる富。でした〜。



2022年10月16日日曜日

一日一曲「ホワットエヴァー / オアシス」

オアシスは2周目で

曲はホワットエヴァー。


Whatever / Oasis YouTubeより


とても力強いく


おれは何にでもなれるんだ


と歌う曲は

そのままオアシスのイメージ

にもなりました。


同時代の

グランジミュージックの自己否定に対する

アンチテーゼの意味合いも強く


その正のメッセージは

当時無敵でした。


コードが特徴的で

ギターの6弦のうち

一番高い1,2弦を

ずっと押さえたまま

コードを変えていくという

技を使うことで

聴く方に

メロディを誘導することが出来ました。


ギターが下手でも

オリジナル曲が簡単に作れる技法で

僕も使っています。


メロディもとても豊かで

これが浮かんだ時は

さぞかし興奮したのではないでしょうか?


技術ではなく理論と

編集で作れた名曲だと思います。


オアシスのホワットエヴァーでした〜。



2022年10月8日土曜日

一日一曲「ステイ(ファラウェイ、ソー・クロース!) / U2」

U2はついに3週目に入ってしまったのですが

それだけいい曲が多いという事で

ステイ(ファラウェイ、ソー・クロース!)を。


Stay(Faraway, So close!) / U2 YouTubeより


この曲が収録された

ズーロッパは

多分生涯一好きなアルバムです。


路上ライブの帰りに

暗がりのバスの中

それを聴く時

つぎはぎですが自分は高校生の頃の夢を叶えたんだと

厚かましくも至福の瞬間を感じるのです。


この曲の詩に


青信号、セブンイレブン


という箇所があります。


イメージが膨らむいい詩だなー、

何でだろう?とずっと思っていたのですが

これ実はネオンサインを表現しているんですね。


フランク・シナトラのニューヨーク・ニューヨークなど

ネオンを表現した作品は

前からあったと思いますが

企業の名前を書くことで

それを表したのは

ボノが最初なんじゃないかなぁ。


ぼくも僭越ながら

さよならTSUTAYAなど

よく使わせてもらってます。


パフォーマーとして

派手で大味なイメージのボノ。

けれど作詞家としても

とても優れた人だと思います。


ステイは

メジャーとマイナーだけのシンプルなコードですが

ギターの一弦と二弦をずっと指で押さえず

弾くことによって

独特な浮遊感を出しています。

またスタッカートという跳ねるリズムを取り入れることで

とても洗練された楽曲に仕上がっています。


今回は企業の名前を詩に入れることで

ネオンサインを表現する

といったテクニックを紹介したく

U2のステイ(ファラウェイ、ソー・クロース!)を取り上げました。


ビバ!U2。



2022年10月5日水曜日

一日一曲「ウォッシング・オブ・ザ・ウォーター / ピーター・ガブリエル」

水という言葉は

作詞において一つの

大きなテーマになっていて

古くはサイモンとガーファンクルの明日に架ける橋(Bridge Over Trouble Water)や

TLCのウォーターフォール、

日本だと美空ひばりさんの川の流れのように

などがありますが

ぼくはピーター・ガブリエルのウォッシング・オブ・ザ・ウォーター。




とても精神奥深いところに

届いて

高校生のころ聴いた時に

こんな曲が作れたら幸せだろうなーと思いました。


水というと

流れに任せるや

洗い流すといった趣ですが

他にもいろいろありそうですよね。

僕はまだ挑戦したことがありませんが

いずれやってみたいです。


ピーター・ガブリエルは孤高のイメージですが

実際はデビッド・ボウイに嫉妬する

2番手の人だと思います。

けれどその悩み苦しむ

メロディが僕は大好きです。


この曲はコールドプレイのクリス・マーティンにも

カバーされてて


次世代にも受け継がれています。


シンプルなメロディなので弾き易いのかなと思ったら

普通のコードに

ルートという一番低い音のところだけ

替わるコードばっかりで

あまり弾き慣れなくマスターするのに時間がかかりそう。


音がすごく良くて

イントロのドラムの音を是非一度聴いてみてほしいです。

この曲でゆっくりした曲でも跳ねるビートがあるんだなと気付きました。


ピーター・ガブリエルのウォッシング・オブ・ザ・ウォーター。でした。



2022年9月29日木曜日

一日一曲「スターフルーツサーフライダー / コーネリアス」

今日はコーネリアスさんの

スターフルーツサーフライダー。


STAR FRUITS SURF RIDER / Cornelius YouTubeより


ドラムンベースという今の若い人たちには

馴染みのない音楽的技法に

日本語詞を乗せる

当時画期的だった本曲。


リズムや構成などに特化した人で

メロディや歌詞に関してはどっちかって言うとスルーな人です。


けれど数々のトライヤルがJ-ポップの礎になりました。


例の障碍者いじめの件が有名ですが

正直な感想を言うと


そんなん言われなあかんのやー


でした。

20代そこそこの発言を取り沙汰され

さも自分には身の覚えのないように非難する。

間違いなくそれは暴力です。


擁護するつもりはないですけど。


ただこの曲のPVもまだ上げていないところを見ると

後手後手に回っているのは事実。


品行方正な態度が裏目に出ているのかも知れませんね。


コードは2個しかないのだけれど

こういう曲を

アコースティックギター一本で

魅力的に弾けたらいいですよね。


僕が初めてデモテープを作ったのを

先輩ミュージシャンに

聴いてもらった時に


いい意味でコーネリアスみたい


と言われた時

嬉しかったのを憶えています。


この世代(一応ぼくもそうですが)の人たちも今曲がり角に来ているのかも。


コーネリアスさんでスターフルーツサーフライダー。でした。



2022年9月26日月曜日

一日一曲「セラピー? / ストーリーズ」

今日はちょっと

趣向が違いまして

セラピー?というバンドで曲はストーリーズ。


Stories / Therapy? YouTubeより


恐らく日本の方は誰も知らないかも知れません。

1989年に結成されたアイルランドのバンドで

紛らわしいのがブリットポップと

時期が重なっている為

そういう目(どういう目だ)で見てしまった。


チャーチ・オブ・ノイズという曲が一番有名だと思うのですが

Church Of Noise / Therapy? YouTubeより

すごくポップでいい曲だけど

正直売れないだろうなーと

1998年当時冷めた目で見つめていました。


しかし最近気になったので

YouTubeで検索したら

あまりのすごさにあちゃーでした。

ぼくもまだ10代だったんです。仕方がない。


兎に角スティングが認めるほどドラムが凄まじい。

そしてソングライティングもすごくいい。

ぼくにとってちょっとこれは開眼です。


僕がヨーロッパを見捨てた20年間もずっと

活動を続けていて

もう敬服してしまいました。


あまりにもマイナーな為

ちゃんとした和訳を見つけることができませんでしたが

もういい詩しかない

と決めつけてしまえるほど

演奏力、発想力が素晴らしい。


ストーリーズは

マイナーコードを基調とした

アイルランド人らしいメロディアスな旋律。

そしていきなり関係ないギターリフ。

これが堪らない。


多分かっこいいことに拒否反応を

起こしているフロントマン。

只物ではありません。


今、日本で歌っても誰も知らないだろうから

暫くは様子見です。


そんな感じで

今回は懺悔の意味合いも含めて

セラピー?のストーリーズを紹介しました。


滅茶苦茶恰好いいけど

これは売れないぞ。



2022年9月24日土曜日

一日一曲「トコトンで行こう! / ウルフルズ」

今日の一日一曲は

ウルフルズ。

曲はトコトンで行こう!。


トコトンで行こう! / ウルフルズ YouTubeより


1988年に結成して1992年に

東芝EMIから異例の速さでCDデビュー。

1996年にはミリオンセールとなるアルバム・バンザイを発表。

と、トントン拍子な経歴ですが

ウルフルズ以前にたくさん経験を積んでいるような気がします。


音もヴィジュアルもすごく洗練されているバンドで

このトコトンで行こう!も当時

撮影技術が話題になりました。


関西人であることを前面に出し

キャラクターをはっきり

させたのも成功の要因です。


こういう事を言うとめちゃくちゃ怒られるかも知れませんが

激動の90年代の最中

うまいことやったなと。


バカな振りをしていますが

戦略的な頭のいい人たちだと思います。


また90年代初頭

大阪のアメリカ村という

若者のファッション街が旺盛を極めていた頃で


彼らもとてもお洒落でした。

もしかしたらそこに垢抜けていた秘訣が

隠されているのかな?


面白い曲で

ほぼメジャー(明るい)コードの7thしか使っておらず

マイナー(暗い)コードは皆無。


ソウルフルな楽曲はぼくも作ってみたいので勉強になります。


なぜこんなにキャッチ―な曲ばかり作れるのでしょうか?


実は彼らも宅録(自宅で録音する)から始まったんじゃないのかなぁ。


謎の多いバンドです。


ウルフルズでトコトンで行こう!でした。



2022年9月16日金曜日

一日一曲「コモン・ピープル / パルプ」

今日はイギリスの社会現象にもなった音楽ムーブメント

ブリットポップの雄、パルプ。

曲は代表曲コモン・ピープル。


Common People / Pulp YouTubeより


このコモン・ピープルが収録された

ディファレント・クラスは

おそらくこの先再評価され

とても重要な位置を占めるアルバムになるような気がします。


今回楽譜に起こすに当たって

和訳を泳げ!対訳くんから読ませてもらったのですが

もう中産階級への怒りの嵐の羅列。

痛快でした。

当時イギリスの政党をも

ひっくり返したんだから

すごいムーブメントです。

さすがイギリス人。


けれど階級組織は今日本でも着々と進められていると聞きます。

そんな中自分には何が出来るだろうかと思いますが

そんなには悲観していません。


コモン・ピープルはコードが4つだけ!

こちらも痛快です。


この曲のサビが

主語を変えるだけで意味が全く変わってしまうという

詩で

なるほど、勉強になりました。


この曲でボーカルのジャーヴィス・コッカ―は大きな花火を打ち上げました。


下積みの長い花火。


時にはとんでもないことをしないといけない、ということで

謙虚な気持ちになると言っていたのはU2のボノです。


ぼくも大きな花火を用意しないとなぁ。


パルプのコモン・ピープル。でした。



2022年9月12日月曜日

一日一曲「チェンジ・ザ・ワールド / エリック・クラプトン」

今日はギター界の巨匠

エリック・クラプトン。

曲はチェンジ・ザ・ワールド。


Change The World / Eric Clapton YouTubeより


僕はアコースティックギターを弾いているのですが、

一つの基準として彼があります。


とは言いつつそんなに熱心に聴いてきた訳ではありません。


30歳ぐらいの頃に通ってた

ギター教室の先生が

やっぱり彼の弾き方を褒めていて

その頃からかなり意識しています。


この曲はプロデューサーのベイビーフェイスとタッグを組みました。


ベイビーフェイスは重要な人で

リズム&ブルースを学びたいのなら

外せない人です。

最近は名前を聞きませんが

90年代稼ぐだけ稼いだので

今はゆっくり生活しているのだと思われます。


世界を変えるんだ、という

志の儚さ、虚しさを

歌う詩は

7thを多用したコードに乗って安らぎを演出します。


もしかしたら90年代以降、7thのコードがこれほど氾濫したのは

この曲に依るところが大きいのかも知れません。


エリック・クラプトンのチェンジ・ザ・ワールドでした。