2022年12月10日土曜日

一日一曲「まなざし☆デイドリーム / さかいゆう」

今日は

さかいゆうさんのまなざし☆デイドリーム。


まなざし☆デイドリーム / さかいゆう YouTubeより


この曲は

アニメ、のだめカンタービレの

主題歌になった曲で

僕にとってひと際想い出深いです。


のだめカンタービレが放送されていた

2007年当時

ぼくは安アパートで一人暮らしを

始めたばかりでした。

念願だったケーブルテレビを

契約して食い入るようにして見ていました。


当時音楽人らしい生活が出来ず

フィクションの中に

自分を投影していました。


劇中に出てくるフランスには

猛烈に憧れたし

いつか絶対住んでやる!

と今も夢見ています。


まなざし☆デイドリームの

おもちゃ箱を

ひっくり返したような

旋律が大好きだし

イギリスの音楽しか

血肉化されていない

ぼくの中の音楽的歴史の中でも

とても重要です。


コードも面白いし

メロディーも拝借したことがあります。


歌詞も素晴らしく


斜め右横30℃


という視覚的表現も最高だし


まぶたの裏が特等席


というラインもすごくポップ。


まだまだ音楽の可能性を

感じる

懐の深さ、

さかいゆうさんの

まなざし☆デイドリーム。でした~




2022年12月9日金曜日

一日一曲「ロスト・コーズ / ベック」

今日はオルタナティブの王子様、

ベック。

曲はアルバム、シー・チェンジから

ロスト・コース。


lost Cause / Beck YouTubeより


失われた原因

と題打った

本作は

それまでダンサブルだったり

アヴァンギャルドだったりした

落ち着かないサウンドを

基調としていたベックが

初めて脆さを見せてくれた作品。


ぼくも大好きで


戦うことに疲れた


という本音が

ギター1本で綴られる

ダイレクトさが堪らない。


ベックは

サンプリング時代の謂わば寵児で

歌そのものより

その付随する編集感覚

は時代を覆いつくしました。


旧来のアティテュードや

メッセージに対して

頑なに挑んできた

頑固で無敵だった彼が

見せた弱音。


だからより一層感動したし

ある時代の区切りも感じます。


コード数が割と多いのですが

とても丁寧に作られているので

とても弾き易いです。


こんな素晴らしい曲ですが

あまり有名じゃないのが残念。


勝手なことを言うと

これ以降歌うテーマみたいなものを

失った気がする彼ですが

戦うソングライターとしての

大先輩。

その道のりにはたくさんの戦訓が刻まれていそうです。




2022年12月8日木曜日

一日一曲「喝采 / ちあきなおみ」

タイトルが秀逸な

この喝采(かっさい)は

ちあきなおみさんの歌唱による

曲で

歌い手の舞台裏を描いたもの。


大切な人が亡くなった翌日

わたしは幕が上がると

恋の歌を歌っている。


という内容の歌詞は

実はフィクション(作り話)で

作詞家の吉田旺(よしだおう)さんによるもの。


「黒いふちどり」

という歌詞が関係者の中で

物議を起こし

縁起が悪い、死を連想させるので

変えるよう指示しましたが


ここが核だから


と頑なに拒否し


水商売の世界では喪に関する言葉は縁起がいいんですよ


と見事に説得したそうです。


今、それだけ

歌詞に拘りを持ち

尚且つ説得させる

技量を持った人がいるでしょうか?


素晴らしいエピソードだと思います。


大袈裟なサビが用意されているわけでなく

メロディーと

極めやかなコード使いで

勝負した曲で

馴染みのないコード使いだけれど

練習して勉強したいです。


舞台裏を描く

という設定は

すごくアリだと思うし


聴衆は歌い手がどんな

ことを考えながら歌っているかは

及び知らない


という昔、漫画で読んだセリフを

思い出しながらの


ちあきなおみさんの喝采。でした。




2022年12月7日水曜日

一日一曲「ソー・クルーエル / U2」

今日は久しぶりにU2。

曲はアルバム、アクトン・ベイビー

収録の

ソー・クルーエル。




メロディーが高級で

難しいのかなとずっと思ってて

先日ちょっとギターを

爪弾いたら簡単に

弾けたので歌詞を起こすことにしました。


愛にルールはない。君は言う

けれどスイートハート、君は残酷だよ


と歌う本作は

メロメロの甘いラブソングに聴こえますが

この曲が作られた当時、

ギターのジ・エッジが

長年のパートナーと離婚した時期で

その影響が色濃く反映されている

歌詞は言葉通りの意味で

辛辣なものだったと思われます。


ほとんど3つのメジャーコードだけで

構成されていて

曲作りの参考になります。


この一日一曲も

アップするのを忘れたりした日も

ありましたが

8か月経ちました。


お陰で今回のような

以前なら表現できなかった

曲もすらっと出来るようになりました。


いつも読んでくれる皆様ありがとうございますm(__)m


もうすぐまた新たな発表があります。

お楽しみにして頂けたら幸いです。

ではでは。


2022年12月6日火曜日

一日一曲「未来は今 / モーサム・トーンベンダー」

あまり馴染みのない

名前かも知れませんが

モーサム・トーンベンダー。


メジャーで活躍する

アンダーグラウンドバンド。


業界内でファンが多く

山下達郎さんも大のお気に入り。


商業的な功績よりも

音楽界の生命線な意味合いが強い。


所謂Aメロ→ブリッジ→サビ

の構成でもないのに

すごくコマーシャル。


危険な思想を

砕けた冗談みたいな言葉で

諭す詩。


僕はアルバムを1枚も持っていませんが

この方たちへの敬意の払い方は存じているつもりです。


未来は今

は基本的にツーコードで

これは明らかに

テクノからの発想。

僕も大好きな構成です。


シンプルでここまで力のある

言葉を紡ぎ出せる

百々和宏さんの

詩ヂカラも特筆です。


バンド名の

モーサムはメンバーの百々(もも)

さんと

藤田勇(いさむ)さん

の名前を友達が

くっつけて命名したなど

隙のある感じ

がとっても素敵です。


モーサム・トーンベンダーの。

未来は今。 

でした。



2022年12月5日月曜日

一日一曲「宿命の女(ファム・ファタール) / ヴェルヴェット・アンダーグラウンド」

先日ルー・リードを

取り上げましたが

その彼の前身バンド

ヴェルヴェット・アンダーグラウンド。

曲は宿命の女。


Femme Fatale / Velvet Underground YouTubeより


長い間

僕にとってヴェルヴェット・アンダーグラウンドは

未開の地で、

いいのかも知れないけど

偏屈な人が好きな音楽のイメージでした。


けれど最近音楽の聴き方が変わってきて

ニルヴァーナやセラピー?

などのグランジや

所謂オルタナティブの

バンドサウンドが素晴らしいと気付き

そのオルタナティブの父、

ルー・リードの良さも分かってきて

その延長でのヴェルヴェッツ。


聴き方が大きく変わったのは

特にドラムサウンドで

音の一つ一つを丁寧に

聴けるようになって

歌も今までは大雑把にメロディーを聴いていたのだけれど

これもリズムを意識して

聴くようになりました。


宿命の女は

実験的なヴェルヴェッツの作品の中では

コマーシャルな作品で

分かり易い。

入門には最適かと今回選びました。


この曲が収録された

1stアルバム

ヴェルヴェット・アンダーグラウンド・アンド・ニコ

は最初の5年間で3万枚しか

売れなかったけど

その3万人全員が

バンドを始めた

ブライアン・イーノが

後に語るくらい

熱いアルバム。


ルー・リードはもう亡くなってしまったので

残念ながら

彼らのライブは観れないけど

いつかアメリカに渡ったら

オルタナティブのバンドのライブを

虱潰しに見て回りたいなぁ。


そんなオルタナティブの父

ヴェルヴェット・アンダーグラウンドの

宿命の女、ファム・ファタール。でした。



2022年12月4日日曜日

一日一曲「ヨイトマケの唄 / 三輪明宏」

ヨイトマケの唄は


ヨイトマケの唄 / 三輪明宏 YouTubeより


1965年に発表され

1966年にヒットした曲。


作詞作曲ともに三輪さんで、

モデルは本人ではなく

友人のお母さんだそう。


日雇いの土方で

父や子供のために働き死んでいった母親。


三輪さん自身が

自らのシャンソンを舞台で

待っている労働者の為に歌おうとしたこと。


様々な思いの上に作られた曲。


土方、ヨイトマケという

言葉が差別であるとして

長い間テレビで放映出来ませんでした。


泉谷しげるさんや桑田佳祐さんが

カバーされていて

僭越ながら僕もずっと歌わせて頂いています。


働くことが希薄な今に

ぴったりだと歌い始めている内に

それ以上の

意味があるような気がしてきました。


いつかテレビで歌えたらなと

思いながら

また路上ライブで歌います。


働く女性の為の歌、

ヨイトマケの唄。でした。