2022年10月29日土曜日

一日一曲「ビリー,僕には恋しないでくれ / テレンス・トレント・ダービー」

僕はテレンス・トレント・ダービーが

大好きで

今こういう

アーティストが現れないのが残念でなりません。


独創的で

アバンギャルド。

アーティストというのはこういう人を差すのだと思います。


カトリック教徒で

夢からお告げを聞き改名したり

神からメロディを頂いたりと

所謂近代の世の中とは隔たれたところにいて

それゆえに商業的には現在は沈黙中。


けれど音楽には心血を注ぎ

同業者にファンが多い。


Billy Don't Fallは


Billy Don't Fall / Sananda Maitreya(Terence Trent D'Arby) YouTubeより


たくさんのテーマが含まれています。


同性愛、貧困、病気、憎しみ、恐怖

そして運命。


友人が運命のまま人生の隅に追いやられてしまう事。

そして誰かがしあわせになるという事は

他の誰かが不幸になるかもしれないこと。


ミュージックビデオで

端的ではありますがその様子を伝えてくれます。


しかしそのやり場のない痛みを

とてもポップでファンキーなビートで

軽快に歌われます。


これを音楽というのではないでしょうか。


あまりにもヒットしなかった為

和訳が載っていなかったので

グーグルで翻訳して読みました。

今回は下にそちらを

そのまま掲載しましたので

ちょっとルール違反かもですが

よかったらお読み下さい。


久しぶりに聴いて襟を正す思いです。

テレンス・トレント・ダービーでした。



Billy Don't Fall

Sananda Maitreya


ビリーは少年だった

誰が運命を定めたのか

彼は他の男の子だけを望んでいること

だから、男の子と一緒にいることは自然に彼に来ました

ビリーは緑の少年だった

彼の考えはとても素朴です

彼はなぜ自分がそんなに犠牲になったのか疑問に思いました

そして彼の恐怖が突然私を近づけた


だがしかし


ビリー私の友人

私と恋に落ちないでください

私はそんな男じゃない

しかし、私はあなたのそばに立つつもりです

あなたが私を必要とするなら


だがしかし


ビリー私の友人

私と恋に落ちないでください

それは間違ってはいけませんが

ありのままの自分になるために


ビリーは病気の少年だった

彼の人生は灰色に消えていく

彼は家族のわらをつかもうとした

しかし、彼の愛する人たちは若いビリーを追い払った

ビリーは若い男を亡くした

風に顔を向けた彼の顔

そして、私が最も後悔していることのうち

憎しみと恐怖が友人を殺した様子を見ていた


だがしかし


ビリー私の友人

私と恋に落ちないでください

私はそんな男じゃない

しかし、私はあなたのそばに立つつもりです

あなたが私を必要とするなら


だがしかし


ビリー私の友人

私と恋に落ちないでください

それは間違ってはいけませんが

ありのままの自分になるために






2022年10月28日金曜日

一日一曲「恋 / 松山千春」

今日は以前から歌わせて頂いている

松山千春さんの

恋を。


恋 / 松山千春 YouTubeより


言わずもがな

大先輩で

1977年にメジャーデビュー。

たくさんのヒット曲を生み出してきました。


生意気を承知で言えば

僕の中でソングライターとしては

そんなに高い評価ではありません。


けれどやはり唄。

そして声は

格別だと思います。


ラジオなどで流れたときの穏やかな空気は変わるものがありません。

伸びやかで

それでいて安定したリズムに裏打ちされている。


時に匿名性もあって

それはもう声だけが

残る証明です。


どれだけのたくさんの苦汁をなめてきたのでしょうか。


ライブのMCも上手く

一度勉強しに行きたいなぁ。


恋はオヤジ泣かせの歌で

まだかろうじてオヤジではない

ぼくが歌っても

あまり深みがありません。


コードの数も少なく弾き易い。


男はいつも待たせるだけで女はいつも待ちくたびれて


という真実が

慰めるように歌われます。


つまづかーないわ、


のところのジャンッジャンッ!がいいんですよね~


松山千春さんの恋。でしたー。



2022年10月27日木曜日

一日一曲「グッド・リダンス(タイム・オブ・ユア・ライフ) / グリーン・デイ」

グリーン・デイは

ニルヴァーナ同様

あまりちゃんと聴いたことがありません。

パンクはイギリス人のものと

思ってきたし

それに輪を掛けて

ポップでキャッチ―で

彼らのスタイルは

完成され過ぎていて

安全なものに感じました。


傲岸不遜だと思っていた

ギター・ヴォーカルのビリー・ジョー

が実は傷つきやすい

発達に障害をもっているのを

知ったのも大分後で、

その悪ガキなイメージも苦手でした。


けれどこの

グッド・リダンス(タイム・オブ・ユア・ライフ)は


Good Riddance(Time Of Your Life) / Green Day YouTubeより


とても思慮深く

生きていることの歓びを感じさせてくれます。


想い出のタトゥー。

やる意味に価値があったんだ。


というラインは

本当に生きていることの証だと思います。



2022年10月25日火曜日

一日一曲「スメルズ・ライク・ティーン・スピリット / ニルヴァーナ」

ニルヴァーナはちょうど

世代なのですが

何故かハマりませんでした。


僕は彼らが世界を席巻していた当時

U2にぞっこんで

ニルヴァーナが属していた

オルタナティブ・バンドというものも

それほど必要性を感じませんでした。


今も積極的に聴こうとは思わないけど

でも最近良さが分かってきたというか


周回遅れで自分に合ってきたのかも。


一つにはバンド・アンサンブル。


パンクだから技術云々は無視しているのだと

思ってましたが

彼らはとても

演奏に拘っているんじゃないかと気付き始めました。


多分、爆発的に売れたアルバム、

ネヴァーマインドの音作りでは

分からないんじゃないのかなぁ。


スメルズ・ライク・ティーン・スピリットは


Smells Like Teen Spirit / Nirvana YouTubeより


彼らの入門には最適だし

いい曲だけど

聴くべきはそのサウンドだったのかな。


最近ちょっと聴き方が変わってきました。



一日一曲「突然の贈り物 / 大貫妙子」

今日は大貫妙子さんの

突然の贈り物。


突然の贈り物 / 大貫妙子 YouTubeより


初めて意識したのは

大橋トリオさんによるカバー。

突然の贈り物 / 大橋トリオ YouTubeより

そのメロディを聴いた時一瞬で

恋に落ちて

すぐさま本家のものを聴きました。

セルフカバーでほとんど伴奏はピアノだけでした。

その繊細な吐息に

当時のぼくは


こういう売れてないけど素晴らしい人を

ちゃんと広めるのがぼくらの使命だ!


と意気込んだのですが

その経歴を知ったのは大分後でした。。


鳴った瞬間に

時が止まって聴き入ってしまう曲で


ずっと流れてる6年前の若き頃から

経た時間の重さもすごいけど


かつて誰かがいた部屋に

一人でいる

誰もが経験したことのある

気後れしてしまう感覚も

見事です。


それでよかった


の箇所は自分の曲で拝借しました。


この曲が最初に発表されたのが

1978年で僕の生まれた年。

ぼくがこんな曲を書ける日は来るのでしょうか?


大貫妙子さんの突然の贈り物でした。



2022年10月24日月曜日

一日一曲「パーフェクト / フェアーグラウンド・アトラクション」

今日は1988年に

イギリスで大ヒットした

フェアーグラウンド・アトラクションの

パーフェクト。


Perfect / Fairground Attraction YouTubeより


タイトルだけで泣けるこの曲

アメリカではあまりヒットしなかったそう。


大人になってから

後追いでYoutubeで探して見つけた時嬉しかったです。

Youtube様様です。


ヴォーカルのエディ・リーダーは

ストリートミュージシャン出身で

なるほどビデオの自然で

軽快な動きが場慣れしています。


フェアグラウンド・アトラクションの活動は

2年で終わりますが

エディ・リーダーは

着々とキャリアを積み

大英帝国勲章を頂いたり

故郷スコットランドの大学から名誉博士号を授与されたりと

この曲を地で活動。


迷いのないその進み方は

語弊ががあるかも知れないけど

幼少期貧困層のスラム街で育ったのも

関係しているのかな。


めちゃくちゃ泣ける曲で

これスコットランド版の

上を向いて歩こうですよね。


パーフェクトになりたい

多くの人が妥協するけど

わたしにはありえない

パーフェクト以外駄目


という正直さを

軽快なリズムに乗せて悲喜劇に伝えます。

Aメロからサビに移る際

忙しなくコードが変わっていき

パーフェクトと

どーんとコーラスしてしまうスピーディーな展開が心地よく

作詞作曲のマーク・E・ネヴィンさんの

センスが光ります。


以外に難しく練習が必要です。

フェアーグラウンド・アトラクションのパーフェクト。でした。



2022年10月23日日曜日

一日一曲「サテライト・オブ・ラブ / ルー・リード」

今日は2013年に亡くなったルー・リードを取り上げます。


前衛的な音楽家の

第一人者で1965年から始めたバンド

ヴェルヴェット・アンダーグラウンド、

1970年、ソロに転向してからも

計り知れない

影響を残してきました。


呟くように歌い

脆さより鋼のメロディ―。


はっきり言って

あまりコマーシャルな音楽ではありません。


ご本人も理知的な印象があります。


サテライト・オブ・ラブはその中で


Satellite Of Love / Lou Reed YouTubeより


メロディアスな曲で

ぼくはU2のカバーで知りました。


ふにゃふにゃしたヴォーカル。

揺れまくるテンポ。


それまで歌謡曲しか知らない僕には

なにがいいのかさっぱり分かりませんでした。


でもデビッド・ボウイによる

最後のファルセット・コーラスが

癖になってしまい

今ではなぜか

Youtubeでカバー動画が上がると必ず見てしまいます。


詩もテレビで打ちあがった衛星を

眺めている

ちょっと不思議な感じを表していて

印象的な感じ。


そういう分からなさも含めて魅力なのかなぁ。


余談ですが

奥様との馴れ初めが素敵で


21年間パートナーとして過ごした

ある夜

自己嫌悪になった奥様が


やりたかったドイツ語も物理の勉強も結婚もなにも出来ていないと


電話で愚痴ったところルーが


じゃあ俺たち結婚しない?明日なんてどう?


なんて

さりげなくて大胆でロマンチックですよね。


音楽の喧騒と名声とどこか距離を置いている偉人。

ルー・リードでした。