2022年10月15日土曜日

一日一曲「エブリバディ・ハーツ / R.E.M.」

今日の一日一曲はR.E.M.。


日本人にはあまり

馴染みがないバンドですが

世界的、特に

本国アメリカでは

絶大に支持されていて歴史的な存在です。

けれど一体何がすごいのか

どういう事を歌っているのか

調べてみてもよくわかりません。


その掴みどころのなさが

特徴的でその後たくさんのフォロワーを生み出します。


1980年に結成して

アメリカの大学のヒットチャート、カレッジチャートから

人気を博した彼ら。


スターというより

"俺たちのバンド"という感が強いのだと思います。


政治的な発言が多いけど

政治的なメッセージがあるというより

政治意識が高いというほうがあっている気がします。


スターであることより一市民であることの方が重要なんですね。


ぼくも十代の頃から聴き続けているのですが

夢中になるというよりも

どこか勉強というニュアンスが強かったです。

R.E.M.がわかるやつだったらいいのにとコンプレックスさえ抱いてしまいます。



エブリバディ・ハーツはその中で


みんな傷つくんだ 一人じゃない


とびっくりするほどわかりやすいメッセージです。

いい曲なんですけど

素直に浸れないのはもうR.E.M.病です。


3拍子のワルツのリズムで

メジャーとマイナーコードを

アルペジオで丁寧に爪弾く構成。


アルペジオは練習中なので丁度いいです。


今回はR.E.M.を一生懸命説明してきたけど

やっぱりよくわからない。というのが彼らです。


R.E.M.のエブリバディ・ハーツ。でした。



2022年10月14日金曜日

一日一曲「ファウンド・アウト・アバウト・ユー / ジン・ブロッサムズ」

もともと趣味的な

趣が強い一日一曲ですが

今日はさらに個人的な

一曲で

ジン・ブロッサムズの

ファウンド・アウト・アバウト・ユー。


Found Out About You / Gin Blossoms YouTubeより


これが発表された

1993年、

僕は中学生で

ローカルテレビ局で流れた

MTVで

曲の持つ暗さ

ビデオの洗練された

映像美に魅了されました。


手紙でやり取りしていた君とぼく

その愛も終わった今

君の夜遊びの噂

バス停でなにをしているんだい?

校庭での情事

君がどんな人か思い知ったよ


と、詩も陰惨。


今思えば当時病んでいたであろう

自分が初めて

シンパシーを覚えたんですね。

恥ずかしながら

病気は僕にとって

とても重要なキーワードです。


初めて積極的にギターリフを真似たのも

これでした。

何か演奏する必然のようなものを

ここで感じたのかも知れない。


4つのコードで循環し

サビだけ3つのコードになる

シンプルな構成。


この曲だけ特出していて

夢中になることはなかったバンドだけど

今も活動を続けているようで

嬉しいです。


良かったら一度この曲の陰りのある

ヴォーカルを聴いてみてください。


ジン・ブロッサムズの

ファウンド・アウト・アバウト・ユーでした〜。



2022年10月13日木曜日

一日一曲「世界を売った男 / デビッド・ボウイ」

僕はイギリスの

音楽が好きなのだけれど

あまり掘り下げることがなく

一時期頑張って

70年代のアルバムも購入して

聴いていましたが

あまり没入することなく

挫折してしまいました。


その中にデビッド・ボウイのベストアルバムもあり

世界を売った男が

入っていました。


The Man Who sold The World / David Bowie YouTubeより


長らく曲とは

慰め癒やされるか

血沸き肉踊る興奮するものだと

思っていたぼくには

この曲の冷めた感覚には違和感だらけでした。


ドッペルゲンガーというもう一人の

自分が現れる

超常現象がテーマ。


君を見かけたけど

僕はそこにはいなかった。

君はずっと前に亡くなっているものだと。


という騙し絵みたいな

述懐の後に


君の目の前にいるのは世界を売った男。


という悪夢のような現実。

内面(世界)を

見せ物にした

デビッド・ボウイ自身を

なぞらえたような詩。


アートを売り物にする狂気の世界を

見事に表現しました。


コード使いが面白く

5つのコードを

美しくかけ合わせると言うより

合わせ方で

場面を変更するといった具合です。


ギターリフが独特で

こちらも美しいというより

違和感を表現している感じ。


世界を売った男というタイトルがかっこいいですよね。


悪夢ばかり表現してきたボウイ。

ぼくも表現者としてそれくらい余裕があるように

なりたいです。



2022年10月10日月曜日

一日一曲「ダニー・カリフォルニア / レッド・ホット・チリ・ペッパーズ」

レッド・ホット・チリ・ペッパーズは

今ではメガ・バンドだし

アーティストとしても優れている。


けれどあまりシンパシーを感じなく

なんとなく余裕を感じる表現、

高級感を感じるセンチメンタルに

もっと自己陶酔のようなものを求めるぼくには合わないのかも知れません。


どちらかと言うと

僕より下の世代の人たちに受け入れられているバンドという印象があります。


日本で

このダニー・カリフォルニアが


Dani California / Red Hot Chili Peppers YouTubeより


映画デス・ノートの主題歌になって大ヒット

したのが2006年で

僕ももう30近かったので

尚更です。


感情移入させないのが

彼らの売りでもあると思いますが


この曲はその中で

入りやすい曲で

過去の女性を歌っています。

けれど内容は死者の復活であり

復讐です。


レッド・ホット・チリ・ペッパーズの

勝ちに行くんだ宣言として僕は見ています。


ダニー・カリフォルニアは

メジャーコードとマイナコードオンリーで

やっぱりアメリカのバンドだよな、

王道だよなストロングだよなと感じてしまいます。


ブレイクビーツという

あまり難しくないギターテクニックを使い

ドロップアウトというか

一つの抑圧の解放を目指したんじゃないかな。


まだ僕にとって未開拓のバンドで

入門には最適ではと思いこの曲を楽譜に起こしました。


レッド・ホット・チリ・ペッパーズの

ダニー・カリフォルニア。でした。

一日一曲「SIX / マンサン」

今日は

皆さんにはあまり馴染みがないと思われます

マンサンと言うバンドを楽譜に起こしたいと思います。


1995年にイギリスの大きなムーブメント

ブリットポップの最中

結成されたバンドです。


ポール・ドレイパーという

万華鏡のようなイマジネーションをもつ

類い稀な才能に

確かな技術を持つギタリストとドラマーが揃う

奇跡的なグループでした。


バンドは解散しましたが僕はファンで

今でもポール・ドレイパーが

ソロとしてだけど

活動を続けてくれているのは嬉しいし

心強くもあります。


SIXというセカンドアルバムが衝撃で

7、8分を越える曲がずらりと揃う作品の

中には濃い時間が流れていて

宇宙を感じてしまいます。


ぼくも自身のアルバム、秋刀魚で近くは接近しましたが

SIXほど長く重たい時間は未だです。


まだ誰も到達できてないんじゃないかな。


タイトル曲SIXは


SIX / Mansun YouTubeより


二つの曲を合わせたような曲で

そのアイデアは古くからあったものだけど

その中にポール・ドレイパーの声を

エフェクトで加工して乗せてしまうという

のが画期的でしたし

異論は承知で

音楽史上初だと思います。


マイナーな曲の為

正確なコードが分からなく

宿題になりそうです。

披露できても誰も知らないかも知れないけど

僕がすごく影響を受けたマンサンを一度紹介したく

選曲しました。


まだまだ語れることがある

秘宝のようなバンド、

マンサンのSIX。でした~。


と、上げるの忘れてました

すみません汗

一日一曲「Lucky / スーパーカー」

今日はスーパーカー。

曲はLucky。


Lucky / SUPERCAR YouTubeより


スーパーカーの

サブギタリストのいしわたり淳治さんは

僕の作詞の先生の一人です。


このLucky

の詩の中に


「あたし、もう今じゃあなたに会えるのも夢の中だけ

多分涙に変わるのが遅すぎたのね」


のあとに


見つかりにくいのは傷つけあうからで__


と、唐突に語部が変わります。


このブツっと行間を

区切ることで

そこに流れる時間を作り出す

というテクニックは

ぼくがまだ20歳そこそこの年齢の時に

彼の雑誌のインタビューを読んで

もう衝撃でした。


彼は僕と一つしか変わらなかったけど

本当によく考えていた。


いしわたりさんは歌は歌わないし曲も作らなかったみたいなので

そっちに集中できたのかも知れないけど

それにしてもです。


その後、僕も

作詞について熟考するようになったし

その成果が今更、見逃してという曲になりました。

今更、見逃して / 田口英 YouTubeより


何度もあーでもないこーでもないと

考え抜いて

結果7分近い曲になってしまったけど

そこから

新しく詩を書く際

全く次元が変わったような気がします。


スーパーカーは

大きな才能の集まりだったし

脅威でした。


解散した時は正直ほっとしたけど

未だ脅威です。


スーパーカーのLucky。でした。



2022年10月9日日曜日

一日一曲「私以外私じゃないの / ゲスの極み乙女。」

ゲスの極み乙女。の

2枚目のシングル

私以外私じゃないのは


私以外私じゃないの / ゲスの極み乙女。 YouTubeより


2015年を象徴する曲になりました。


ぼくもこのころ

さよならTSUTAYAを

発表していて

岡山にライブに行ったホテルで

この曲のミュージックビデオを見て

規模が違うながら意識していたのを憶えています。


ゲスの極み乙女。はキャラクターも立っていて

立て続けにすごい曲をリリースして

激しく嫉妬したし

例の騒動で

人気が低迷した時ホッとしました。

今は時代が天才というものを許容しないのかも知れません。


けれどあの渦中

シアワセ林檎という

シアワセ林檎 / ゲスの極み乙女。 YouTubeより

ビッグなシングルを

出した時は驚きました。


今でもインディーズの音楽を

紹介したりと

川谷絵音さんには使命感のようなものを感じます。


とても哲学的な詩で


何度も今日を鏡台の裏に隠した


という箇所には唸りました。


コードも7thを多用して

お洒落に仕上がってます。


この曲を聴くと

無我夢中で活動していた当時を思い出し

少し切なくなります。


友達のU da K君が


アーティストというものは応援してもらうもの


と言っていて

ぼくもその難しさを痛感しています。


ゲスの極み乙女。の私以外私じゃないのでした。