2023年3月3日金曜日

一日一曲「インナー・ミート・ミー / ザ・ベータ・バンド」

1996年にスコットランドで

結成された

ザ・ベータ・バンド。


とてもユニークなグループで

宅録でした。


この宅録というもの。

"自宅で録音する"の意味で

1980年代中頃までは

バンドというものは

郊外の田舎のシャッター付きのガレージや

公園、

または音楽スタジオを借り切って

練習したり

アイデアを練ったり

するもので

裕福な家庭の持ち主か

またはお金が

すごく掛かるものでした。

けれど90年代初頭

楽器屋で

安価な値段で機材を揃えることが出来、

自宅の子供部屋で

バンドサウンドを

再現することが可能になりました。

僕もそういう出です。


言ったら

音楽を作るハードルが

ものすごく下がったんです。

誰でも作れるようになったし

それは革命だったと思います。


でも可能にしたのは

楽器屋さんであり

楽器を作る開発者。

僕も楽器屋に行くのが楽しくて仕方がなかった。


あともう一つ

ザ・ベータ・バンドで欠かせないのは

批評性。

イギリスには

音楽を批評する文化の歴史があって

雑誌で音楽することが

可能でした。

雑誌から音楽が生まれ

雑誌が新しい音楽ファンを

呼ぶ。

そういう羨ましい基盤があります。


確かにザ・ベータ・バンドは面白いし

このインナー・ミート・ミー

すごくいい曲。


けれどバンドが

2004年で終わってしまったのは

その人気が

希薄なものだったというのは

否めないと思います。


でもこんなどう考えても

売れそうにない音楽が

公共の電波に乗るところが

イギリスの面白さ。


歌詞もコードも

ネットに載せない

完璧主義な

姿勢が

大穴を狙うことが出来ますが

一過性の宿命も負ってしまうのかも

知れません。


ビデオも面白くて自由。

やってて目茶苦茶

楽しかったんじゃないでしょうか。


そんな時代の過渡期の大金星。

ザ・ベータ・バンドの

インナー・ミート・ミーでした。


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