エルトン・ジョンの僕の歌は君の歌。
1970年発表の本作。
ヒットチャートではアメリカ8位とイギリス4位で
地味なセールスですが
今でもその存在感たるや。
一見ロマンチックなラブ・ソングな印象ですが
この曲を特別な物にしているのは
やはりそれが同性愛によって綴られているからでしょう。
誰が言い始めたのかは存じ上げませんが
素晴らしい歌というのには意味が無いんだという
説には真っ向から反論したく
もちろん全てではありませんが
心に響く歌というものは政治的であり社会的なのです。
そのことをミュージシャンが放棄したら
残る音楽は無くなります。
徒労かも知れませんがそれはやらなければいけません。
今でこそ同性愛も大っぴらに出来るようになったかもですが
当時はこんな歌を歌うことは開放であったに違いません。
普通じゃとても言えないことを
美しいメロディに乗せたら言える。
それは歌の特権だと思います。
もっと言うと抑圧の開放こそが歌ではないかと。
この曲の美しい本音は永遠を感じさせますが
聴いている間心を掻きむしりたくなるのは
それはいつかなくなるのだという真実を
みんな経験によって知っているからでは
ないでしょうか。
今回は真面目な感じになっちゃったけどYour Song。
路上ライブで歌いたいです。